ストレス対策の王道はそれを認識すること
肩こりってなんとなくストレスと結びついているイメージがありました(私は)。ストレスと健康について。
私たちは当然のように、物理と情報は同じものだ、とか物理と情報は陸続きだ。という言い方をします。身体の不調に引き付けて言えば、身体の痛みや不快感は物理的な原因が主ではなく、それ以前の問題として、情報的な原因があるのだと考えます。平易に言えばストレスです(ほんとに平易ですが)。
体の不調はストレスが原因で、ストレスを解消すれば体の不調も改善する。ということです(もちろん病院に行かずにストレス解消で病気を治しましょう、と言っているわけではありません)。
家庭内に不和があったり、学校や会社で叱責を受けても、強いストレスを感じますよね。小さな地震に遭遇したり、道を歩いていて人と肩がぶつかったりといった、取るに足らないと思われることでも、実はかなりのストレスを感じています。よく知られているように、結婚や昇進といったポジティブと思われることもストレスになります。
ストレスを放置すると健康に悪影響を与えるのは、残念ながら疑いがない事実のようです。ストレスホルモンと言われるコルチゾールやアドレナリンは海馬を委縮させるとか血圧を上げるとか物理的に体を痛めつける作用が喧伝されています。どうすればこのストレスフルな日常を健康にわたっていけるのでしょう?
前提になるのは、ストレスを意識に上げる。ということです。意識にあげれば目覚ましい対策が可能です。私たちはストレスに対して無頓着に過ぎます(私自信の反省も含めて(^^))。
◆ ストレスを認知すること自体がストレスの悪影響から逃れる道である。
この本の著者は、緊張性筋炎症候群(TMS)の「痛み」の多くは、物理的な原因ではなくストレスが原因としています。ストレスが自律神経系の働きを狂わせ、その結果血流が阻害された部位が酸素不足で痛むのだと主張しています。痛みを感じることで、潜在意識にある不快な感情、苦痛から目をそらすことができる。心はそれほどメンタルの苦痛を毛嫌いしてると。
改善のためには患者が錯覚している物理的な因果ではなく、メンタルが原因であることを教育することが一番であると主張します。〔捻挫の時に足首を固定するかのごとき物理的な制約を加えることは〕症状の原因が物理にあるという誤った認識を患者に与え続けるという意味で誤りであり、症状がなかったときと同じ運動を行うべき。
(〔〕内は義人による補足)
著者がメンタルこそ痛みの本質だと断定しているのは、情報が物理に優先するという気功の考え方と整合して納得できる主張です。その通りと思います。
著者が言うように、気づくことこそ、回復の秘訣。であることは間違いありません。
気功でも「認識できるものは書き換えられる」「認識自体が存在を揺らがせ、ゴールへの移動を後押しする」と考えます。ストレスから目をそらさずにそれをしっかり認識することはストレス対策の基本であり、ほとんど全てでもあります。
著者のいう「気づく」ということ、つまり情報を認識する技術においては、気功ほど直接的で効果的なやり方はありません。この実際的な点については、気功師の出番に違いありません。
(注)
著者は全ての疾病をメンタルの問題とはしていません。適切な医療を受けることは当然としています。
◆ ストレスが健康に悪い、と認識するしていること自体が健康に害を及ぼしている。
字幕付きの方をどうぞ。素敵なプレゼンテーションですねー。感動的です。かっこいい!
ストレスは確かに健康に悪い。しかし「ストレスが健康に悪い」と思っていなければ、ストレスがあっても健康に悪影響はない。例えばストレスで鼓動が早くなったとき、それが健康に悪いと考えている人の血管は収縮してしまい、本当にリスクを生じてしまうが、「新鮮な酸素を体中に運んでいるんだ」と考える人の血管には収縮はない。
ストレスは、体に悪いばかりでもない。体を再生するホルモン(心臓の組織を再生するホルモン)の分泌も伴っている。人が他人を思いやる気持ちを持つとき、そのポジティブな働きは増強される。ストレスを避けるのではなく、価値ある目標に向かった活動に伴うストレスは、それに打ち勝つことができるという自分のポテンシャルを信じるべきだ。
宇宙は情報が先にあり、その情報の写像として物理が存在します。情報はカッチリとしてぶれない存在であり、その写像たる物理は環境によってブレブレです。健康に悪いと思えば悪くなり、よいと思えばよくなる。それが(身もふたもないですが、)真実です。
このプレゼンでは、物事の解釈をポジティブに修正することで情報を書き換えています。まったく正しいと思います。
ブラック企業に勤めている人が、不当な圧力をただ甘受するのと、自分が将来経営者になったときのためのトレーニングだと解釈を変えて頑張っているのとでは、対応する物理は(そのなかの一部が健康状態なのですが)、まったく別物になります。
「解釈を変える」以外にも、気功的に情報を書き換える方法はあります。
「おれは精神的に強い」と自信を持っていても、人はだれでもストレスを蓄積しているものです。ストレスを馬鹿にしたり軽視したりしないで、丁寧に意識することはとっても有意義なことだと思いますよ。
わかっているようで実は全然わかっていないのが、潜在意識です(^^)