メンタルのトラブルはつらい(1)
パニック障害からうつ病、というのは一つのパターンだそうで、私もそのレールに乗ってしまった一人です。 もう10年も前になるでしょうか。
大人になってから発症するメンタルのトラブルは、「まさか自分が」というショックを伴います。
子供のころから、精神障がいのある人をどこか見下すというか、忌避していたのが、思いがけず自分がその立場に立ってしまう。 まさに『ブラックスワン』で、今まで見たことのない地獄を垣間見る瞬間です。
狼狽してしまいます。 冷静を失うと、人のアドバイスがきけなくなります。
『そんなこと言ったって頭が痛いんだからしょうがないじゃないか』
『そんなこと言ったって、心臓が止まりそうなんだからしょうがないじゃないか』
『そんなこと言ったって、怖いんだからしょうがないじゃないか』
実は正しいかもしれないと思っているアドバイスと、それを受け入れられない自分の心の矛盾が、精神の空回りを生んでしまいます。 本人はとてつもなくエネルギーを使って思考を巡らせているのに、1mmも前に進むことができない。 その焦りがさらに空回りを生む。
そうしているうちに精神のエネルギーが枯渇して、うつを発症することになります。 思考と活動のレベルが低下してしまい、社会生活を送ることが困難になってしまいます。
パニック障害や、ウツを感じたときは、なるべく早期に、つまりメンタルのエネルギーの残量が残っているうちに、気軽に精神科医の診断を受けることが大切だと思います。 あたりまえのことなんですが、それができない人も結構います。 精神科を受診することが体裁悪いとか、体面にかかわると思ってるんですね。
そして、休むこと。 精神の空転を一旦強制的に止めること。
そして、できれば、(まっとうな)カウンセラーなり、気功師なりに相談できればベストです。
医師が信用ならないということではありません。 医師の仕事も投薬も必要です。
が、医師は症状をやわらげ、休ませることはできても、その先の回復期に十分な関与をすることが難しいと思うのは私だけでしょうか。
社会生活に復帰する道筋は人に依って十人十色であるのに、医師にそれをフォローする余裕があるとは思えません。 『自分の好きなことから少しづつ活動してください』と励まして、経過観察をするぐらいがやっとではないでしょうか。
そこは、メンタルを扱うカウンセラーなり、気功師なりのサポートが求められるところだと思えます。