理解してくれた感
[あいつは俺の言ってることを理解してくれない]
というのは、万人が経験する感情です。 逆に、
「彼は自分の事を理解してくれた」
と思えると、人は百万の味方を得たような気分になってしまいます。
好みでもない異性を好きになったり、無能な上司に尽くしちゃったりするのはそんな時です。
『理解してくれた感』というのは、強烈な影響力があります。
その人の心の中を一変してしまいます。
灰色の世界を、一瞬にして生き生きとしたカラフルな世界にチェンジしてしまいます。
誰にとっても嬉しいんです。
しかし、その嬉しさに100%身を任せるのは危険です。
『理解してくれた感』を相手に持たせるのは、催眠術にも、NLPにも、気功にも技術があります。
理解してくれた彼が、あなたの見方であるとは限りません。
あなたを利用するために、いい気持ちにさせてるだけかもしれません。
人を見る目に自信がある人ほど、悪い奴に食い物にされる危険を、理性的に考える必要があります。
でないと、自分が他人の利益のために動かされる危険を察知できなくなります。
感情に任せて、他人の影響のまま流れていった先が幸せであることはほとんどありません。
人を信じる。人のために動く。というのは、良いことではありません。